コラム
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2026.10.08

食料品の消費税が1%に 会社の経費はどう変わる?

はじめに

2027年4月から、食料品の消費税が8%から1%に下がります。期間は2年間、2029年3月末までの時限措置です。

食品を扱う会社の話だと思われるかもしれませんが、そうとも限りません。お歳暮、会議用のお茶、差し入れの弁当。食品を経費で買う場面は、業種を問わずあるはずです。

今回は、会社の経費がどう変わるのかを中心に見ていきます。

何が1%になって、何が変わらないのか

対象になるのは、現在8%の軽減税率が適用されている飲食料品です。範囲は今と変わりません。

現在 2027年4月から
食品・飲料 8% 1%
テイクアウト・宅配 8% 1%
酒類 10% 10%のまま
外食(店内飲食) 10% 10%のまま
新聞(週2回以上の定期購読) 8% 8%のまま
その他 10% 10%のまま

新聞が8%のまま据え置かれる点は見落としやすいところです。1%になるのは「飲食料品」だけで、新聞は飲食料品ではないためです。

同じ交際費でも、税率が分かれます

この区分を会社の経費に当てはめると、こうなります。

経費の内容 2027年4月からの税率
取引先へのお中元・お歳暮(食品) 1%
取引先へのお中元・お歳暮(酒類) 10%
取引先との会食 10%
会議用のお茶・お菓子 1%
会議に出す弁当(テイクアウト・配達) 1%
会議室で配膳を伴う仕出し(ケータリング) 10%

お歳暮を食品にすれば1%、お酒にすれば10%。弁当を買ってきて会議室で配れば1%、業者に来て配膳してもらえば10%。

今でも8%と10%で分かれているのですが、差が2%なら気にしなかったものが、9%の差になると話が変わります。経理処理の際も、これまで以上に区分が重要になります。

値札とレジの金額が合わない期間があります

買い物をする側として、もう一点知っておきたいことがあります。

税率が切り替わるのは4月1日ですが、すべてのお店が3月31日の夜に値札を貼り替えられるわけではありません。カタログや商品パッケージに価格が印字されている場合もあります。

そこで、価格表示について特例が設けられます。2027年2月1日から5月31日までの間は、誤認させない掲示などを条件に、8%または1%での税込価格表示が認められます。古い税率と新しい税率が混在した表示も認められます。

つまりこの期間は、棚に書かれた金額とレジで支払う金額が違うことが起こり得ます。108円と表示されているのにレジでは101円、というケースです。

経費として処理する際は、値札ではなくレシートの金額を見る必要があります。

なお、税率が8%に戻る2029年2月から5月にも、同じ特例が設けられます。

経理で気をつけたいこと

請求書に8%と1%が混在します

締め日が月末でない取引先からの請求書には注意が必要です。たとえば15日締めなら、2027年4月分の請求書(3/16〜4/15)には、3月末までの8%と4月以後の1%が混在します。

国税庁は、請求書を期間で分けて発行する方法と、同じ請求書の中で3月分と4月分を区分して記載する方法を示しています。受け取る側としても、どちらの形式で届くかを確認しておくとよいでしょう。

会計ソフトの対応

1%という税率はこれまで存在しなかったものです。会計ソフトが対応するまでは、入力時に注意が必要になります。自社で使っているソフトがいつ対応するか、確認しておくと安心です。

食品を扱う事業者は、還付の可能性もあります

ここまでは買う側の話でしたが、売る側はさらに大きな影響を受けます。

売上は1%、仕入や経費は10%。お客様から預かる消費税より、仕入先に支払う消費税のほうが多くなるため、差額が還付される可能性があります。

ただし、消費税を納めていない事業者や簡易課税を選んでいる事業者は、そのままでは還付を受けられません。計算方法を切り替えるための届出が必要で、今回その提出期限について特例が設けられます。

届出の方法は一つではなく、どれを選ぶかによって課税事業者になる時期やインボイスを発行できるかどうかが変わります。食品を扱っている事業者は、早めに顧問税理士に相談されることをお勧めします。

まとめ

・2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、飲食料品の消費税率が8%から1%になる

・酒類・外食は10%のまま、新聞は8%のまま

・お歳暮を食品にすれば1%、酒類にすれば10%。同じ交際費でも税率が分かれる

・弁当も、買ってきて配れば1%、配膳を伴えば10%

・2027年2月から5月は値札とレジの金額が異なることがあり、経費処理はレシートで確認を

・締め日が月末でない請求書には、8%と1%が混在する

・食品を扱う事業者は還付の可能性があるが、届出の方法が複数あるため事前の相談を

※本コラムは令和8年10月7日現在の情報に基づいて作成しています。記載の内容は令和8年9月15日に閣議決定された大綱に基づくものであり、今後の法案審議等により変わる場合があります。

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