このコラムをご覧になっている皆様は、ご自身の相続が円満に進むかどうかについて考えたことはありますでしょうか。
「自分の相続について考えたくもない」
「家族みんな仲がいいから、相続が発生しても何も問題ないだろう」
このように考える方が大半かと思います。
しかし、実際にご自分のご両親の相続で苦労された方や、周りの方の苦労話をお聞きになった方は、
ご自身の相続について、危機感を持たれている方もいらっしゃることでしょう。
今回は、円満な相続を迎えるためのポイントを3点、解説をしていきます。
家族みんな仲が良くても、近い親族以外の相続人が混ざっていないか?
家族みんなが、普段からしっかりと会話ができており、仲が良い場合においては、相続の分割協議時に争うというケースは少ないかと思います。
しかし、法定相続人が、例えば普段あまり接することはない兄弟や、甥や姪などがいると、
いざ相続が発生したときの遺産分割協議は、相続人にとって大変負担なものになります。
法定相続人の中に、ほかの相続人と付き合いが薄い方がいらっしゃる場合は、
ぜひ、遺言を書いてしっかりと分け方を事前に決めておくことがよいでしょう。
相続人以外に財産をあげたい人がいないか?
これも意外と多いケースだと思います。
生前にお世話になった方や、かわいがっていた方に自分の財産を渡したいと思うケースがあります。
それらの方々が相続人でない場合は、遺言を書くことによってそれらの方々に財産を渡すことになります。
その場合、残された相続人に関してはあまり面白くないと思われるケースもありますので、注意が必要になります。
残された相続人の遺留分などをしっかりと考慮しながら、遺言を書くことをお勧めいたします。
事業の後継者とそれ以外の方に平等に分けられているか?
事業をされている方は、後継者に事業の資産や株式などを承継させることになると思います。
事業用の資産や株式などが高額になる場合、後継者に多額の相続財産をお渡しすることになるかと思います。
その場合、後継者以外の相続人の方の相続分が少なくなってしまうことも多くありますので、
後継者以外の相続人に対して、どのような財産をお渡しするのかというところを、しっかりと検討する必要があります。
やり方を間違えると、後継者と後継者以外の相続人とが対立してしまう可能性もありますので、
生前にしっかりと財産の評価をして、財産の分け方を考えておく必要があります。
ご自身の相続が円満に進むかどうかについては、なかなかご自身では対応しきれない部分もあるかと思いますので、
専門家に依頼をしてきっちりと現状把握をし、対策を立てていただくのが良いかと思います。
また、相続人の方にご自身の財産の分け方の意思が伝わっているだろうという風に考えていらっしゃる方もいらっしゃいますが、
実際に、相続が発生してしまうと、思った通りに進まないことも多くございます。
相続や事業承継に関する相談については、経験豊富な税理士がいる、クレド税理士事務所にお気軽にお問合せください。